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お盆に何もしないのは失礼?3人に1人が何もしない実態

お盆に何もしない人の割合と失礼にあたるかを解説

お盆が近づくと、「うちは特に何もしていないけれど、それでいいのだろうか」と気になってくる人は少なくありません。

仏壇がない、実家が遠い、仕事が休めない、そもそも何をすればいいのか分からない。

理由はさまざまですが、共通しているのは「失礼にあたるのではないか」「罰当たりなのではないか」という後ろめたさです。

この記事では、実際に何もしていない人がどれくらいいるのかという数字を確認したうえで、宗派による考え方の違いや、何もしないと決める前に押さえておきたい点を整理します。

この記事でわかること

  • お盆に何もしない人が実際にどれくらいいるのか
  • 何もしないことが失礼にあたるのかどうか
  • そもそも迎え火や送り火をしない宗派があるという事実
  • 「何もしない」に含まれる2つの意味の違い
  • 何もしないと決める前に確認しておきたいこと
  • 負担をかけずにできる最小限の過ごし方

この記事の信頼性:ナビットが実施した過ごし方に関する調査、仏壇店が公表している宗派ごとの考え方、公的に説明されているお盆の作法をもとに執筆しています。

宗派や地域による違いが大きいテーマのため、判断が分かれる部分はその旨を明記しています。

お盆に何もしない人は3人に1人以上いる

調査では、お盆期間を「特に何もしない」と答えた人が36.7%と最も多く、お墓参りをする人(32.9%)を上回っています。

まずは数字を確認しておきましょう。

ナビットが2022年7月に主婦を中心としたモニター会員1,000人へ実施したインターネット調査の結果です。

お盆期間の過ごし方

  • 特に何もしない:36.7%
  • お墓参りをする:32.9%
  • 実家などに帰省する:13.0%

さらに、お盆そのものへの意識についても数字が出ています。

お盆をどう捉えているか

  • 重要視していない:39.5%
  • 重要視している:27.1%

つまり「何もしない」は少数派ではなく、むしろ最も多い過ごし方です。

重要視していない人も4割近くにのぼります。

この記事を読んでいる人の多くは、自分だけが手を抜いているのではないかと感じているかもしれません。

しかし数字の上では、何もしない側のほうが多数派にあたります。

なお、この調査は主婦を中心とした回答者によるもので、全世代の傾向をそのまま示すものではない点は補足しておきます。

お盆に何もしないことは失礼にあたらない

結論として、お盆に昔ながらの準備をしなかったからといって、それだけで失礼になるわけではありません。

お盆の作法は、法律で定められたものでも、全国共通の決まりがあるものでもありません。

宗派・地域・家ごとの習慣が積み重なってできたものです。

お盆の作法が家ごとに違う理由

  • 宗派によって考え方そのものが異なる
  • 地域ごとに時期や風習が違う(7月盆と8月盆など)
  • 家によって受け継がれてきた習慣が異なる
  • 暮らし方の変化で簡略化が進んでいる

「正解」が一つに定まっていないため、どこかの家庭と比べて足りないと感じる必要はありません。

仏壇がない家、菩提寺との付き合いがない家も今では珍しくないためです。

ただし、まったく気にしなくていいわけでもありません。

後述する初盆や菩提寺との関係など、確認しておいたほうがいい場面はあります。

お盆にまつわる言い伝えやタブーが気になる場合は、下記の記事で整理しています。

お盆にやってはいけないこととされる行動と、その言い伝えの背景を詳しく解説
お盆にやってはいけないことは?言い伝えの理由とNG行動

お盆にやってはいけないこととされる行動と、その言い伝えの理由をわかりやすく解説します。2026年のお盆の期間もあわせて紹介します。

浄土真宗ではそもそも迎え火も送り火もしない

日本で多くの人が属する浄土真宗では、迎え火・送り火・精霊馬・盆提灯のいずれも行いません。

ここは知っておくと安心できる点です。

「何もしない」ことが宗派の教えとして正しいケースが、実際に存在します。

理由は教義にあります。

浄土真宗では、亡くなった方の魂はすぐに極楽浄土へ往生すると考えます。

つまり、お盆に故人が家へ帰ってくるという前提そのものをとりません。

浄土真宗で行わないとされること

  • 盆提灯やお盆飾り
  • 迎え火・送り火
  • きゅうりの馬・なすの牛(精霊馬)
  • 新盆法要(代わりに「歓喜会」と呼ばれる法話会に参加する)

浄土真宗ではお盆を「歓喜会(かんぎえ)」と呼び、法話会への参加や仏壇へのお参りを通じて過ごすのが一般的とされています。

迎え火を焚かないことが不信心なのではなく、そもそも焚かない教えなのです。

自分の家の宗派を確認してみると、「何もしていない」と思っていたことが、実は宗派に沿った過ごし方だったという場合もあります。

なお宗派の考え方はお寺によっても説明が異なることがあります。

気になる場合は菩提寺に尋ねるのが確実です。

「何もしない」には2つの意味がある

形式を省くことと、故人を思う気持ちごと省いてしまうことは、分けて考える必要があります。

不安の正体は、たいていこの区別が曖昧なままになっていることにあります。

2つの「何もしない」

  • 形式を省く:迎え火を焚かない、飾りを出さない、帰省しない
  • 気持ちを省く:故人を思い出す時間を一切持たない

前者は、暮らしの事情に合わせた判断です。

仏壇がない、集合住宅で火を焚けない、遠方で帰れない。

こうした理由で形式ができないことは、供養をしていないことと同じではありません。

一方で、手を合わせる時間すら持たないまま過ぎてしまうと、後から気持ちの整理がつかなくなることがあります。

この後ろめたさが「何もしないのは失礼では」という検索につながっているケースは多いはずです。

形式がなくてもできること

  • 故人の写真を見て手を合わせる
  • 思い出話を家族でする
  • 故人が好きだった食べ物を用意する
  • 心の中で語りかける

大がかりな準備をしなくても、思い出す時間さえあれば十分だと考える人は増えています。

罪悪感を抱えたまま過ごすより、5分でも故人のことを考える時間を持つほうが、気持ちは落ち着くはずです。

何もしないと決める前に確認したい3つのこと

自分だけで判断せず、事前に確認しておいたほうがいい場面が3つあります。

トラブルの多くは、確認を飛ばしたことで起きています。

確認しておきたいこと

  • 今年が初盆(新盆)にあたらないか
  • 菩提寺との付き合いがあり、お参りの予定が入っていないか
  • 親族が集まる予定になっていないか

とくに重要なのが初盆です。

故人が亡くなって最初のお盆は、通常のお盆とは扱いが違います。

親族を招いて法要を行う家が多く、こちらが何もしないつもりでいると、周囲との認識がずれる可能性があります。

初盆の準備やマナーについては、下記の記事で整理しています。

初盆で避けるとされることと、白提灯や法要の準備の流れを詳しく解説
初盆にやってはいけないことは?準備とマナーを解説

初盆にやってはいけないこととされる行動と、準備の流れやマナーをわかりやすく解説します。通常のお盆との違いも紹介します。

菩提寺がある場合も注意が必要です。

お盆の時期に僧侶が檀家を回る「棚経(たなぎょう)」の習慣がある地域では、こちらが何もしないつもりでも訪問の予定が入っていることがあります。

親族が集まる予定については、自分ひとりの判断ではなく事前に共有しておくことが大切です。

「今年は集まらない」と決めるのであれば、その旨を早めに伝えておけば角が立ちません。

負担をかけずにできる最小限のお盆

何もしないことに抵抗がある場合、負担の小さい方法だけを選ぶという考え方があります。

すべてをやるか、まったくやらないかの二択ではありません。

負担の小さい順にできること

  • 仏壇や写真に手を合わせる(数分でできる)
  • 故人の好物をお供えする
  • お墓参りだけ行く
  • お盆の時期をずらしてお墓参りに行く
  • 実家に電話をする

お墓参りは必ずしもお盆期間中でなくても構いません。

混雑を避けて前後の週末に行く人もいます。

「お盆に行けなかった」ことを気に病むより、行ける日に行くほうが現実的です。

集合住宅などで迎え火が焚けない場合は、火を使わない盆提灯や、電池式のろうそくを使う方法もあります。

形にこだわらず、できる範囲に置き換えていくという発想です。

こうした割り切りが広がっている背景には、暮らし方の変化があります。

核家族化が進み、仏壇のない家が増え、休みの取り方も多様になりました。

昔と同じ形を維持できないのは、個人の心がけの問題ではありません。

何もしない理由として多く挙がるもの

  • 帰省ラッシュの混雑を避けたい
  • 仕事や別の予定が重なっている
  • まとまった休みに心身を休めたい
  • そもそも菩提寺や仏壇との関わりがない

これらはどれも後ろめたく思う必要のない理由です。

とくに「休みたいから」は口に出しにくいものですが、盆休みは本来休むための期間でもあります。

行けない代わりに人に頼むという選択肢

自分で動けない場合、供養そのものを他の人や業者に頼む方法があります。

「何もしない」と「すべて自分でやる」の間には、いくつか段階があります。

自分で行けないときの代替手段

  • お墓参り代行サービスを利用する(費用は2万円ほどが目安)
  • お供えを現地に郵送する
  • 近くに住む親戚に頼む
  • 実家に電話やビデオ通話をする

お墓参り代行は、遠方に住んでいて物理的に行けない人が使うサービスです。

清掃と献花、線香をあげるところまで行い、写真で報告してもらえるものが一般的とされています。

お供えの郵送も選択肢のひとつです。

帰省はできなくても、盆前に届くよう手配しておけば気持ちは伝わります。

親戚に頼む場合は、任せきりにしないことがポイントです。

自分でも手を合わせる時間を持っておけば、後ろめたさは残りません。

こうした手段を使うかどうかも含めて、自分の事情に合う形を選べばよいというのがこの記事の結論です。

何もしないと決めるのも、代わりの手段を選ぶのも、どちらも供養の形として成り立ちます。

帰省しない・お墓参りに行けないときの伝え方

気まずさの多くは、行かないこと自体ではなく、伝え方から生まれます。

黙って過ぎるより、一言あるだけで受け取られ方は変わります。

伝えるときのポイント

  • 直前ではなく早めに連絡する
  • 理由を長く説明しすぎない
  • 次に会える時期を添える
  • 電話やビデオ通話で顔を見せる

「今年は行けないけれど、秋の連休には顔を出したい」といった伝え方であれば、関係が途切れる印象を与えません。

義実家への帰省に気疲れを感じている場合の考え方は、下記の記事で整理しています。

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なお、お盆の時期は移動そのものが大きな負担になります。

渋滞や混雑の状況を踏まえて時期をずらすという判断も現実的です。

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お盆に何もしないことに関するよくある質問

お盆に何もしないのは失礼ですか?

昔ながらの準備をしなかったというだけで失礼にはあたりません。お盆の作法は宗派・地域・家によって異なり、全国共通の決まりはありません。

何もしない人はどれくらいいますか?

調査では36.7%が「特に何もしない」と回答しており、お墓参りをする人(32.9%)より多い結果でした。

罰当たりになりませんか?

浄土真宗のように、そもそも迎え火や送り火を行わない宗派もあります。形式をしないこと自体が不信心を意味するわけではありません。

仏壇がない家はどうすればいいですか?

写真に手を合わせる、故人の好物を用意するなど、形式にこだわらない方法があります。仏壇の有無で供養の可否が決まるわけではありません。

初盆でも何もしなくていいですか?

初盆は通常のお盆と扱いが違います。親族を招いて法要を行う家が多いため、独断で決めず事前に確認してください。

お墓参りはお盆期間中でないとだめですか?

そのような決まりはありません。混雑を避けて前後の週末に行く人もいます。

迎え火が焚けない住まいではどうしますか?

火を使わない盆提灯や電池式のろうそくを使う方法があります。

親族に何もしないことを責められたらどうすればいいですか?

事前に伝えておくことで多くは避けられます。宗派によって作法が異なることを共有しておくのも一つの方法です。

遠方でお墓参りに行けません。代わりの方法はありますか?

お墓参り代行サービスがあります。費用は2万円ほどが目安とされ、清掃や献花を行って写真で報告してもらえるものが一般的です。お供えを郵送する方法もあります。

何年も帰省していないのですが問題ないでしょうか?

帰省は義務ではありません。ただし関係を保ちたい相手がいるなら、電話やビデオ通話で連絡を取っておくと安心です。

まとめ

お盆に何もしないことは失礼にあたらず、実際には最も多い過ごし方です。

調査では36.7%が「特に何もしない」と回答し、お墓参りをする人を上回りました。

重要視していない人も39.5%にのぼります。

手を抜いているのは自分だけではないかという不安は、数字の上では当てはまりません。

さらに浄土真宗では、故人がお盆に帰ってくるという考え方をとらないため、迎え火も送り火も精霊馬も行いません。

形式をしないことが、その宗派では正しい過ごし方にあたります。

そのうえで、確認しておきたいのは3点です。

今年が初盆にあたらないか、菩提寺との予定が入っていないか、親族が集まる予定はないか。

ここさえ押さえておけば、大きなすれ違いは避けられます。

形式を省くことと、故人を思う気持ちを省くことは別のものです。

準備ができなくても、写真に手を合わせる数分の時間があれば十分だと考える人は増えています。

罪悪感を抱えたまま過ごすより、自分の暮らしに合った形を選ぶほうが、故人にとっても自然な向き合い方といえるのではないでしょうか。

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