年末が近づくと、財布より先に気が重くなる。
何人分いるのか数えて、ぽち袋を用意して、当日は「ありがとう」もないまま渡して終わる。
それが毎年続くと、あげたくないという気持ちが出てきますよね。
ところが調べてみると、負担だと感じている人は7割を超えていました。
あげたくないと思うのは、少数派の冷たい考えではありません。
この記事では、まず数字で現状を押さえたうえで、あげない場合にどう見られるか、そして全部やめずに線を引く方法までを並べました。
あげるべきだと諭す記事でも、やめてしまえと勧める記事でもありません。
自分の判断に材料を足すための内容です。
この記事の調査データは公表されている原典を確認し、実施主体・時期・回答数を明記したうえで引用しています。
まずは、みんながどう感じているのかから見ていきましょう。
負担だと感じている人は7割を超えている
自分だけがそう思っているのではないか、というところから確かめます。
お年玉を家計の負担だと感じている人は、合わせて73.2%でした。
株式会社ウェブクルーが2023年11月27日から12月3日にかけて、1,459名に実施したアンケートによる数字です。
4人に3人が負担を感じている計算になります。
つまり、あげたくないという気持ちのほうが多数派に近いということです。
同じ調査では、渡す相手として最も多かったのが兄弟の子ども、つまり甥や姪で50%でした。
自分の子どもが40.4%、いとこの子どもが22.6%と続きます。
負担がかかりやすいのは、自分の子より甥姪のほうだと分かります。
それでもあげているのは、義務感ではなかった
負担を感じながら、多くの人が続けています。
理由は意外なものでした。
あげる理由の1位は「自分が子どもの頃にもらって嬉しかったから」でした。
先ほどと同じ調査の結果です。
「親戚づきあいだから」でも「渡さないと角が立つから」でもなく、自分の記憶が理由の一番上に来ています。
ここが分かると、自分の気持ちも整理しやすくなります。
「あげたくない」と「あげるべき」がぶつかっているように見えて、実は自分の中の記憶と、いまの家計がぶつかっているだけかもしれません。
自分がもらった記憶が薄い人や、金額が負担にならない範囲を超えている人が、やめたいと思うのは自然なことです。
この気持ちに、冷たいとか非常識といった意味はありません。
そもそも半数以上はあげていない
続いて、実際にあげている人がどれくらいいるのかを見ます。
2025年のお正月にお年玉をあげる予定だと答えた人は44.5%でした。
株式会社マルアイが2024年11月23日から25日にかけて実施した調査による数字です。
事前調査2,404名から、あげると答えた590名を対象にしています。
半数以上はそもそもあげていないことになります。
「みんなあげているから」という前提が、実は成り立っていません。
そしてもう一つ効いてくるのが人数です。
平均は2.5人でした。
甥姪が4人も5人もいる家は、平均の倍を負担していることになります。
同じ「お年玉が負担」でも、置かれている状況はまったく違います。
あげたくなくなるのは、金額だけが理由ではない
負担の話が続きましたが、実際の相談を見ると理由はもう少し複雑です。
普段まったく交流がない、お礼がない、もらって当然という態度をとられる。金額より、こうしたやり取りの中身が理由になっています。
近所に住んでいるのに何年も交流がなく、親を通して渡してもお礼がない甥姪について、あげなくてもいいかという相談があります。
子どもをかわいいと思えない、とも書かれていました。
子どもがいない立場の人からは、「なぜこちらばかり出すのか」という声も出ています。
渡す側に子どもがいなければ、そのお金は戻ってきません。
ある人は「お年玉をねだる子とねだらない子の違いは親だ」と書いていました。
判断の分かれ目になっているのは金額ではなく、そこに人としてのやり取りがあるかどうかです。
あげない選択は、見る人によって評価が割れる
ここは知っておいたほうがいい部分です。
世間の評価は一つではありません。
あげなくていいという意見と、あげない人を非常識とする意見の両方が実際に存在します。
甥姪にあげていないという相談には「自分もあげていない」「交流が薄いならあげなくていい」という答えが支持されていました。
一方で、独身のきょうだいがお年玉を渡さないという相談では、「自立していない」「縁を切った」という厳しい意見が並んでいます。
つまり、どちらが正しいかを世間に決めてもらうことはできません。
だとすれば、判断の軸は自分側に置くしかありません。
相手との関係がどのくらいあるか、自分の家計にどのくらい余力があるか。この2つで決めれば、どちらの評価が来ても納得できます。
全部やめずに線を引くという手
やめる・続けるの二択にしないほうが、実際には楽になります。
人数・金額・年齢のどこかで線を引けば、負担は下がります。
実際に、姪1人・大学生まで・最大1万円程度までなら構わないと決めている人がいます。
人数が多い、金額が高い、相手の親との関係が良くない。
この3つが重なったときにやめたくなる、という整理です。
年齢で切るのがいちばん角が立ちません。
「高校を出るまで」と決めておけば、その子だけを外したことにならないからです。
実際に「高校卒業まで」と答えた人が39.3%で最多でした。
線を引くことは、やめることとは違います。
全部やめると決めるより先に、負担が半分になる線がないかを探すほうが現実的です。
親戚とのやりとりそのものを終わりにしたい場合は、誰から切り出すかとその時期で結果が変わります。
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あげないと決めたときにやっておくこと
それでもあげないと決めた場合の話です。
最初に伝えるのは相手の子ではなく、その親です。
当日になって渡さないと、子どもが気まずい思いをします。
会う前に、きょうだいや親戚の親に一言伝えておけば、その場で気を遣わせずに済みます。
3つ目が大事です。
態度が悪いから、お礼がないから、と伝えてしまうと、話がお年玉から人格の評価に移ってしまいます。
思っていても、伝える理由には使わないでください。
なお、正月に会うこと自体が負担になっている場合は、そもそも顔を合わせる回数を減らすという方向もあります。
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渡す場合に決めておくこと
最後に、渡すと決めた場合です。
ここも先に決めておくと消耗しません。
金額と年齢の上限を先に決めておけば、毎年悩まずに済みます。
その年ごとに考えていると、相手の学年や周りの様子に引きずられて金額が上がっていきます。
最初に上限を決めてしまうほうが、結果的に長く続けられます。
4つ目を決めておくと迷いが減ります。
会わなかった年は渡さない、と決めておけば、わざわざ送る手間も消えます。
渡し方は現金をぽち袋に入れて手渡しが60.0%で最も多く、送付する形が29.0%です。
キャッシュレスで渡す人はまだ少数なので、無理に合わせる必要はありません。
年末年始の付き合いには、お年玉のほかにも毎年決まって発生するものがあります。
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お年玉をあげたくないときのよくある質問
お年玉をあげたくないと思うのはおかしいですか?
おかしくありません。1,459名への調査では、お年玉を家計の負担だと感じている人が合わせて73.2%でした。7割以上が同じことを感じています。
甥や姪にあげないのはありですか?
実際にあげていない人はいます。ただし関係の濃さによって周囲の受け取り方が変わるので、普段の交流がある相手ほど、伝え方に配慮が必要になります。
みんな何人にいくらあげていますか?
お年玉をあげる予定の人は44.5%で、人数は平均2.5人でした。金額は1,000円台から4,000円台が49.1%で最も多くなっています。
子どもがいない場合はどうすればいいですか?
渡す側に子どもがいなければ戻ってきません。人数や金額の上限を先に決めておくか、年齢で線を引く方法が現実的です。
あげないとどう思われますか?
評価は割れます。関係が薄いならあげなくていいという意見がある一方、あげない人を厳しく見る意見も実際にあります。関係の濃さと自分の余力で決めてください。
何歳まであげるものですか?
「高校卒業まで」と答えた人が39.3%で最も多くなっています。年齢で切ると特定の子だけを外したことにならないので、角が立ちにくくなります。
あげないことをどう伝えればいいですか?
会う前に、相手の子ではなくその親に伝えてください。理由は家計の事情ひとつに絞り、相手の態度への不満は理由にしないほうが揉めません。
現金以外で渡してもいいですか?
問題ありません。本や文具に替える方法もあります。ただし手渡しの現金が60.0%と主流なので、事前に一言添えると誤解されにくくなります。
まとめ
お年玉をあげたくないという気持ちは、少数派のものではありませんでした。
家計の負担だと感じている人は73.2%で、4人に3人が同じことを感じています。
そもそもあげる予定の人は44.5%しかおらず、「みんなあげているから」という前提も成り立っていません。
それでも続けている人の理由の1位は、義務感ではなく「自分が子どもの頃にもらって嬉しかったから」でした。
やめる決心がつかないのは付き合いのせいではなく、自分の中の記憶と、いまの家計がぶつかっているからです。
あげない選択については、世間の評価が割れています。
関係が薄いならあげなくていいという意見と、あげない人を厳しく見る意見が並んで存在していました。
どちらが正しいかを外に決めてもらうことはできません。
だから軸は自分側に置きます。
相手との関係がどれだけあるか、家計にどれだけ余力があるか。
この2つです。
そして、やめるか続けるかの二択にしないこと。
年齢で切る、金額を下げる、直接会った子だけにする。
線を引くだけで負担は半分になります。
あげる年齢を「高校卒業まで」にしている人が39.3%で最多でした。
負担に思いながら毎年満額を配り続ける形から、来年には抜けられます。