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正月は旦那の実家が優先なの?帰省先の実際と話し合いの持ちかけ方

年末が近づくと、その話題が出るたびに気が重くなる。

夫は当然のように自分の実家の日程を組んでいて、こちらの実家は「そのあとで」になっている。

誰が決めたわけでもないのに、毎年そうなっている。

ところが実際の数字を見ると、帰省先は義実家より実家のほうが多く、そもそも帰省する人自体が減っていました。

「夫の実家が優先」という言葉と、実態がずれています。

この記事では、まず前提になっている数字を確かめたうえで、どう配分するか、どう切り出すかまでを並べました。

この記事でわかること

  • 年末年始に帰省している人が何割いるか
  • 実家と義実家、実際にはどちらが多いか
  • 「夫の実家優先」に根拠があるのかどうか
  • 優先ではなく日数で配る決め方
  • 親側が本当はどう思っているかと、話の持ちかけ方

どちらの実家に行くべきだと決める記事ではありません。

毎年もやもやしたまま同じ結論になる状態から抜けるための材料です。

この記事の調査データは公表されている原典を確認し、実施主体・時期・回答数を明記したうえで引用しています。

まずは、そもそも何割の人が帰省しているのかから見ていきましょう。

年末年始に帰省する人は、もう多数派ではない

どちらを優先するかの前に、前提の確認から始めます。

2025年末の調査では、年末年始に「帰省する」と答えた人は14.4%で、「予定なし」が60.2%でした。

株式会社インテージが2025年11月19日から25日にかけて、15〜79歳の男女5,000人に実施したネットリサーチによる数字です。

回収は国勢調査に基づいて性別・年代・地域を合わせています。

年末年始の予定

  • 予定なし:60.2%(前年より3.8ポイント増)
  • 帰省:14.4%(直近2年で4.1ポイント減)
  • 20〜50代はいずれも減少傾向
  • 30代は2023年と比べてほぼ10ポイント近い減少

いちばん減っているのが30代です。

子どもが小さくて移動が大変な世代ほど、帰省から離れているということになります。

つまり「正月は帰省するもの」という前提自体が、もう当たり前ではありません。

どちらを優先するかで消耗する前に、今年は行くのかどうかから決めていい話です。

実際に帰省しているのは、義実家より実家のほうが多い

続いて、行った人はどちらに行っているのかを見ます。

ここが言葉と食い違います。

帰省先は実家が55.7%、義実家が44.3%でした。

ベビーカレンダーが運営する情報メディアが、2025年12月3日から10日にかけて、30〜59歳で子どもがいる既婚女性158名に実施した調査による数字です。

同じ調査で分かったこと

  • 実家に帰省:55.7%
  • 義実家に帰省:44.3%
  • 義実家への帰省が「楽しみ」:43.7%
  • 義実家への帰省が「気が重い」:30.9%

「夫の実家が優先」という言い方が広く残っている一方で、実際に足が向いている先は逆でした。

もう一つ、注目したいのが下の2つです。

義実家を「楽しみ」と答えた人が43.7%いて、「気が重い」の30.9%より多くなっています。

義実家帰省を全員が嫌がっているわけでもないし、全員が我慢しているわけでもありません。

だから「みんな我慢しているから」という理由で自分を納得させる必要はありませんし、逆に「うちだけ揉めている」と思い込む必要もありません。

どの家も、それぞれの事情で決めているだけです。

「夫の実家が優先」に法的な根拠はない

なんとなく当たり前になっているこの前提には、はっきりした答えがあります。

戦前の家制度はすでに廃止されていて、いまの民法では夫婦は法的に対等な立場です。

弁護士がこの点について解説しています。

結婚した女性が夫の家に入るという制度は現在の法律には存在せず、どちらの実家を優先するかを決める法的な決まりもありません。

弁護士が挙げていた要点

  • 妻が夫の家に入るという家制度は廃止されている
  • いまの民法では夫婦は法的に対等な存在とされる
  • 「妻として当然だ」と迫る言い方は、配偶者への圧力になりうる
  • 一方的な要求ではなく、夫婦の合意で決めるべきものとされる

夫が長男だから、という説明も同じところに行き着きます。

長男が家を継ぐという前提も、いまの制度には残っていません。

つまり「そういうものだから」という理由は、根拠として成立していないということです。

残っているのは慣習であって、決まりではありません。

ここが分かると、話し合いを始めるときの後ろめたさが減ります。

優先ではなく、日数で配ると決まりやすい

とはいえ実際には、どちらかを先にする必要があります。

ここで発想を変えます。

どちらを優先するかではなく、何日ずつ過ごすかで考えると答えが出ます。

実際に、夫の実家が福岡、妻の実家が東京というケースでこう着地した例があります。

元日の午前中に近いほうの実家へ行き、そのあと4日まで遠いほうに滞在する形です。

日数で配るときの考え方

  • 遠いほうに長く、近いほうに短く(移動の元を取る)
  • 近いほうは日帰りにして、別の日にも行けるようにする
  • 元日の午前など、象徴的な時間だけをどちらかに割り当てる
  • 泊まるのは片方だけにして、もう片方は食事だけにする

優先という言葉を使うと、勝ち負けの話になります。

日数や時間の配分にすると、単なる段取りの相談になります。

実際、近い実家といつでも会える関係なら、正月に長くいる必要はありません。

逆に年に1度しか行けない実家なら、そちらに日数を寄せるのが合理的です。

この考え方なら、夫の実家が遠い場合でも妻の実家が遠い場合でも同じ基準で決められます。

毎年交代にするという決め方

もう一つ、話し合いを一度で終わらせる方法があります。

年ごとに交代すると決めてしまえば、毎年もめる必要がなくなります。

正月とお盆で分ける、奇数年と偶数年で分ける、という形も使われています。

どれも「今年はどうする」という話を毎回しなくて済むのが利点です。

交代のパターン

  • 正月は夫の実家、お盆は妻の実家(行事で分ける)
  • 1年ごとに入れ替える
  • 元日は片方、2日以降はもう片方(同じ年に分ける)
  • 年末は片方に立ち寄り、年始はもう片方へ

交代制のいちばんの効果は、決める作業そのものをなくすことです。

毎年ゼロから話し合っていると、そのたびに感情が乗ってしまいます。

決めるときは、両家に同時に伝えておくのがおすすめです。

片方だけに伝えると「今年は来ないのか」という話になりますが、順番が決まっていると分かっていれば来年の予定として受け取ってもらえます。

なお、帰省先と同じく毎年決めなおしになりやすいのがお年玉です。

負担の実際と線の引き方は下記にまとめました。

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お年玉をあげたくないのは変?負担を感じている人の割合と線の引き方

お年玉をあげたくないと感じるのはおかしいのかを、負担を感じている人の割合や平均人数の実際から整理しました。あげない場合の見られ方、全部やめずに線を引く方法まで解説します。

親は本当に来てほしいと思っているのか

ここも確かめておく価値があります。

相手の期待を大きく見積もっている場合があります。

子どもが結婚して2年以内という親110人への調査では、「年末年始に帰省してほしいか」に「どちらでもいい」と答えた人が半数を占めていました。

新婚側への調査では、6割弱が両方の実家に帰省し、どちらか一方または両方に帰省しない人が約3割でした。

ゼクシィがマクロミルに委託して2023年9月に実施した調査による数字です。

帰省しなかった人が挙げていた理由

  • ふたりに予定があるから
  • 別の時期に実家に顔を出しているから
  • 時期をずらして帰省する予定だから
  • 妊娠中・育児中だから

そして親側が求めていたのは、来ることそのものより連絡でした。

電話やメッセージ、年賀状、そして帰省しないことを早めに伝えることが挙がっています。

「来ないと悪く思われる」と考えて動いていた部分が、実は連絡で足りていた可能性があります。

もちろん強く期待している親もいます。

ただ、確かめずに前提にしているなら、一度聞いてみる価値はあります。

それでも義実家に行きたくないとき

配分の話に乗らないケースもあります。

行くこと自体がつらい場合です。

義実家への帰省を「気が重い」と感じている人は30.9%で、およそ3人に1人にあたります。

先ほどと同じ調査の数字です。

内訳は「とても気が重い」が14.0%、「どちらかというと気が重い」が16.9%でした。

負担を減らす形

  • 泊まらずに日帰りにする
  • 近くのホテルに泊まって、日中だけ訪問する
  • 滞在を半日にして、夕方には出る
  • 夫婦別々に、それぞれの実家へ帰る

上から3つは、行くことは受け入れつつ滞在時間を短くする方法です。

「行かない」と「泊まりで行く」の間には、まだいくつも段階があります。

そもそも義実家に行かないという選択については、実際の割合と減らし方を下記にまとめました。

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正月に義実家へ行きたくないときの判断材料を整理しました。帰省しない人の割合、泊まらずに済ませる方法、段階的に減らすやり方、夫への伝え方までを解説します。

4つ目の別行動については、実際に前向きな人が多くいます。

同じ調査では、今年する予定が12.0%、過去に経験があるのが14.6%、経験はないがしてみたいが37.3%で、合わせて63.9%が前向きでした。

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夫にどう切り出すか

いちばん詰まるのがここです。

話し方を変えるだけで通ることがあります。

「どちらを優先するか」ではなく「今年の予定をどう組むか」から入ると、対立になりません。

優先という言葉を出した瞬間に、どちらの親が大事かという話に聞こえます。

ところが日程の相談として持ちかければ、単なる段取りの調整になります。

切り出し方の順番

  • まず今年の休みが何日あるかを一緒に確認する
  • 移動時間を両方分だけ計算して出す
  • 「何日ずつにする?」と配分の話として聞く
  • 来年以降の形(交代にするか)まで一度で決めてしまう

2つ目が効きます。

片道の移動時間を並べると、感情ではなく数字の話になります。

それでも「うちの実家が先だから」で止まる場合は、その理由を一度聞いてみてください。

親から言われているのか、本人がそう思っているのかで対応が変わります。

親から言われているなら、伝える役は夫です。

本人の考えなら、夫婦の話し合いで動かせます。

ちなみに、この悩みは一方だけのものではありません。

妻の実家を優先する息子夫婦に不満を持つ親からの相談もあります。

どちらか一方が我慢する形にした時点で、どこかに不満が残るということでもあります。

正月の帰省先に関するよくある質問

正月は旦那の実家が優先なのですか?

法的な根拠はありません。戦前の家制度は廃止されていて、いまの民法では夫婦は対等とされています。残っているのは慣習であって決まりではありません。

年末年始はどちらの実家に帰る人が多いですか?

30〜59歳で子どもがいる既婚女性158名への調査では、実家が55.7%、義実家が44.3%でした。言葉の印象とは逆の結果になっています。

帰省しないのはありですか?

2025年末の調査では、年末年始に帰省する予定の人は14.4%で、予定なしが60.2%でした。帰省しない人のほうが多くなっています。

毎年交代にしてもいいですか?

交代制は実際に使われている方法です。決める作業そのものがなくなるので、毎年ゼロから話し合う消耗が消えます。両家に同時に伝えておくと角が立ちません。

義実家に行きたくないときはどうすればいいですか?

日帰りにする、近くのホテルに泊まる、滞在を半日にするなど、行かないと泊まりで行くの間に段階があります。夫婦別々に帰る方法もあります。

親は本当に来てほしいと思っているのでしょうか?

親110人への調査では「どちらでもいい」が半数でした。求められていたのは来ることより連絡で、帰省しないことを早めに伝えることが挙がっています。

夫が話を聞いてくれません。

「どちらを優先するか」ではなく「今年の予定をどう組むか」から入ってください。片道の移動時間を両方分並べると、感情ではなく段取りの話になります。

夫が長男だと優先されるものですか?

長男が家を継ぐという前提も、いまの制度には残っていません。慣習として意識されていることはありますが、決まりではありません。

まとめ

正月にどちらの実家を優先するかという問いには、そもそも前提から確かめる価値がありました。

年末年始に帰省する予定の人は14.4%で、予定なしが60.2%です。

しかも減り方がいちばん大きいのは30代で、悩んでいる当の世代ほど帰省から離れています。

そして実際に行った先は、実家が55.7%、義実家が44.3%でした。

「夫の実家が優先」という言葉と、足が向いている方向が逆になっています。

法的な根拠もありません。

戦前の家制度は廃止されていて、いま残っているのは慣習だけです。

だとすれば、決め方を変えられます。

優先という言葉をやめて、日数で配る。

遠いほうに長く、近いほうに短く。

元日の午前だけをどちらかに割り当てる。

泊まるのは片方だけにする。

そして今年だけでなく来年以降の形まで一度で決めてしまえば、毎年ゼロから話し合う消耗が消えます。

義実家への帰省を「楽しみ」と答えた人は43.7%で、「気が重い」の30.9%より多くいました。

全員が我慢しているわけではないし、全員が楽しんでいるわけでもありません。

どの家も事情に合わせて決めているだけです。

だから自分の家も、事情に合わせて決めていい。

変えたいのは行き先ではなく、毎年もやもやしたまま同じ結論になる状態のほうです。

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