年末が近づくと、「今年も年賀状を書かなきゃ」と少し気が重くなる人も多いのではないでしょうか。
一方で、周りを見ると年賀状を出さなくなった人も増えていて、「自分もやめていいのかな」「みんなはどんな理由で出さないんだろう」と気になりますよね。
結論からお伝えすると、
年賀状を出さない理由で多いのは「作る手間」と「LINEやメールで足りる」という考えで、
今は出さない人のほうが多くなっています。
出さないこと自体は失礼ではなく、今までやり取りしていた相手に一言伝えておけば、関係が悪くなることもほとんどありません。
この記事は、日本郵便の公式発表、調査会社のアンケート結果、および報道各社の記事をもとに整理しています。
まずは、年賀状を出さない人がどんな理由でやめているのかから見ていきましょう。
年賀状を出さない理由は手間と必要性
最初に、実際に出さない人の理由を確かめておきましょう。
年賀状を出さない理由でいちばん多いのは「作る手間を減らしたい」で、「メールやSNSで十分」という考えがほぼ同じくらい多くなっています。
20〜70代の1,003人に聞いた調査(2024年11月)では、年賀状じまいを選んだ理由として「手間の軽減」が43.2%、「メールやSNSなど電子的な手段で十分」が42.7%、「人間関係の整理」が20.6%でした。
宛名を書いて、一言添えて、写真を選んで…と、年末の忙しい時期に何十枚も用意するのは、思っている以上に時間がかかります。
会社でも同じ流れがあります。
東京商工リサーチが2025年12月に6,306社に聞いた調査では、年賀状を出さない理由のトップは「必要性を感じないから」で52.3%でした。
続いて「業務量が増えるから」が35.7%、「ペーパーレスを推進しているから」が35.3%です。
もうひとつ、身内が亡くなって喪中のために出さないという人もいます。
先ほどの1,003人の調査でも、出さない理由として「喪中」を挙げた人が12.1%いました。
喪中のときの考え方は、喪中はがきの記事でまとめています。
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喪中はがきを出さないのは失礼?出さなかった人の割合と伝え方
喪中はがきを出さないのは失礼なのか。出さなかった人の割合と理由、受け取る側の本音、出さないと困る場面、口頭やLINE・寒中見舞いでの伝え方まで整理します。
どの理由も「年賀状が嫌い」というより、「今の暮らしに合う形であいさつしたい」という気持ちから来ていると考えられます。
年賀状を出さない人の割合は半数を超える
続いて、年賀状を出さない人がどれくらいいるのかを見ていきます。
年賀状を出さない人は、今は半数を超えています。
先ほどの1,003人の調査では、2025年の年賀状を「出さない」予定の人が62.6%にのぼりました。
住まいの情報サイトが709人に聞いたアンケートでも、2025年は年賀状を「送らない」人が53.7%で、半分を超えています。
年代で分けると、はっきりとした差があります。
このアンケートでは、送らない人の割合が20代以下で70.0%、30代で63.2%、40代で57.6%、50代で48.8%、60代で49.0%、70代以上で35.5%でした。
高校生96人に聞いた別の調査では、年賀状を出さない人が71.9%です。
年賀状を出さない人の割合(調査ごと)
| 調査 | 対象 | 出さない人の割合 |
|---|---|---|
| 20〜70代の男女(2024年11月) | 1,003人 | 62.6% |
| 住まいの情報サイトのアンケート | 709人 | 53.7% |
| 20代以下(同じアンケート) | 20人 | 70.0% |
| 70代以上(同じアンケート) | 31人 | 35.5% |
| 高校生 | 96人 | 71.9% |
| 企業(東京商工リサーチ) | 6,306社 | 64.0% |
年賀状を出さないのは今では多数派で、とくに若い世代にとっては「出さないのが当たり前」に近くなっていることがわかります。
年賀状を出さない人が増えた背景
ここで、なぜここ数年で一気に出さない人が増えたのかを見てみましょう。
年賀状を出さない人が増えた背景には、はがき代の値上げと、LINEなどで気軽にあいさつできるようになったことがあります。
2024年10月に、はがきの郵便料金が63円から85円に上がりました。
東京商工リサーチは、会社で1,000枚の年賀状を用意すると、これまで6万3,000円だったはがき代が8万5,000円かかるようになったと試算しています。
個人でも、50枚出すと4,250円で、印刷代を入れるとさらにかかります。
日本郵便が発表している年賀はがきの当初発行枚数も、はっきり減っています。
2025年用は約10.7億枚でしたが、2026年用は7.5億枚、2027年用は5.6億枚です。
2年で半分ほどになった計算です。
そのかわりに広がったのが、LINEやメールでのあいさつです。
スマホがあれば元日にすぐ「あけましておめでとう」と送れて、写真も一緒に届けられます。
年末年始の出費を見直す流れもあり、お歳暮のように「毎年の習慣だから」と続けてきたものを減らす人が増えています。
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はがき代が上がり、もっと手軽な方法が身近になったことで、「なんとなく続けていた年賀状」を見直すきっかけになったのだと考えられます。
年賀状を出さないのは失礼ではない
出さない理由がわかったところで、いちばん気になるのが「失礼にならないか」ではないでしょうか。
年賀状を出さないこと自体は失礼ではありません。
年賀状は法律で決まったものでも、出さないといけない決まりでもなく、あいさつの方法のひとつです。
実際に、1,003人の調査では、年賀状や喪中はがきの文化が簡単になっていくことに「とても賛成」が34.9%、「やや賛成」が46.3%で、合わせて8割を超える人が賛成していました。
一方で、反対の人の理由には「日本の伝統が失われる」(46.6%)や「人間関係が希薄になる」(39.2%)が挙がっています。
気をつけたいのは、何も言わずにやめたときに相手がどう感じるかです。
毎年年賀状を送ってくれていた人からすると、急に届かなくなると「何かあったのかな」「嫌われたのかな」と心配になることがあります。
出した分の半分も返ってこなくて寂しい、という声もあります。
「出さない」ことより「何も言わずに急にやめる」ことのほうが誤解を生みやすいので、送り合ってきた相手にだけ一言伝えておくと安心です。
年賀状を出さないときの伝え方
では、実際にどう伝えればいいのかを見ていきましょう。
年賀状を出さないと決めたら、最後の年賀状や寒中見舞い、LINEなどで「今年で年賀状は最後にします」と一言添えるのが、いちばん気まずくなりにくい伝え方です。
709人のアンケートでは、年賀状を送らない人の66.9%が「しまいの案内」をしていませんでした。
わざわざ伝えずに、自然にやめている人のほうが多いということです。
ただ、その場合は相手から年賀状が届き続けることもあります。
伝え方は、相手との関係で選ぶと迷いにくくなります。
相手別の伝え方の目安
| 相手 | 伝え方 | 一言の例 |
|---|---|---|
| 親しい友人 | LINEやメール | 「来年から年賀状はお休みして、LINEであいさつさせてね」 |
| 親戚 | 最後の年賀状 | 「本年をもちまして年始のごあいさつは失礼させていただきます。これからもどうぞよろしくお願いします」 |
| 目上の人・恩師 | 最後の年賀状か寒中見舞い | 「勝手ながら、どなた様にも年賀状は本年限りとさせていただきます」 |
| 仕事の相手 | 会社の方針として年賀状や寒中見舞いで | 「弊社では本年より年賀状によるごあいさつを控えさせていただきます」 |
伝えるときは、「どなた様にも」と全員に同じようにしていると書くと、相手が「自分だけ切られた」と感じずにすみます。
年賀状が届いた後に寒中見舞いで伝える場合は、松の内が明けた1月8日(関西などは16日)から立春(2027年は2月4日)までに届くように出しましょう。
伝え方はひとつではありませんが、「これまでのお礼」と「これからもよろしく」の2つを入れておけば、年賀状をやめても関係は続いていきます。
年賀状を出さない人の新年のあいさつ
最後に、年賀状の代わりに何をしているのかも見ておきましょう。
年賀状を出さない人のあいさつで多いのはLINEで、次に「特に何もしない」が続きます。
1,003人の調査で、年賀状を出さない人に代わりの手段を聞いたところ、「LINE」が46.7%、「特に行わない」が44.0%、「メール」が15.0%でした。
LINEなら、家族写真やスタンプを送ったり、そのまま近況を話したりできるので、年賀状より気軽にやり取りが続きます。
反対に、年賀状を続ける人の理由も知っておくと、相手の気持ちがわかります。
東京商工リサーチの調査で、年賀状を出す会社に理由を聞くと「関係性の維持」が73.4%、「相手先への敬意」が62.8%でした。
年賀状を大切にしている人にとって、年賀状は「お付き合いを続けたい」という気持ちの表れです。
年賀状を出すかどうかより、相手に「今年もよろしく」が伝わるかどうかが大切なので、自分に合った方法を選べば十分です。
年賀状を出さない理由によくある質問
年賀状を出さない人はどれくらいいますか?
20〜70代の1,003人の調査では62.6%、別の709人のアンケートでは53.7%が出さないと答えていて、今は半数を超えています。
年賀状を出さない理由でいちばん多いのは?
作る手間を減らしたいという理由(43.2%)と、メールやSNSで十分という理由(42.7%)が多くなっています。
年賀状を出さないのは非常識ですか?
非常識ではありません。年賀状はあいさつの方法のひとつで、出さない人のほうが多くなっています。毎年送り合っていた相手には一言伝えておくと安心です。
年賀状じまいは何歳が多いですか?
709人のアンケートでは、年賀状を送らない人の割合は20代以下が70.0%でいちばん高く、70代以上は35.5%でした。若い世代ほど出さない人が多い傾向です。
会社は年賀状を出していますか?
東京商工リサーチの調査では、取引先に年賀状を出す会社は36.0%で、64.0%が出さないと答えています。
年賀状をやめることは伝えたほうがいいですか?
毎年送り合っていた相手には伝えておくと、相手が心配せずにすみます。最後の年賀状や寒中見舞い、LINEで一言添える方法があります。
年賀状はいつまで出さないと失礼ですか?
年賀状として出すなら松の内の1月7日(関西などは15日)までが目安です。それを過ぎたら寒中見舞いであいさつします。
年賀はがきは今も売っていますか?
売っています。日本郵便によると、2027年用の年賀はがきは2026年11月2日から2027年1月15日まで販売されます。
まとめ
年賀状を出さない理由で多いのは手間とSNSで足りるという考えで、今は出さない人のほうが多くなっています。
はがき代の値上げやLINEの広がりで、年賀状は「毎年出すもの」から「出したい相手に出すもの」へと変わってきました。
出さないこと自体は失礼ではありませんが、何も言わずにやめると、年賀状を大切にしている人を心配させてしまうことがあります。
これまで送り合ってきた相手にだけ感謝の一言を添えておけば、年賀状をやめても、新しい形でお付き合いを続けていけるはずです。