「ささのは さらさら〜」でおなじみの七夕の歌「たなばたさま」。
子どものころから歌っていても、
「のきば」や「金銀砂子」など、
意味のわからない言葉はありませんか?
歌にこめられた意味を、やさしくひもといていきます。
七夕が近づくと、
保育園や学校、街なかでも自然と耳にする「たなばたさま」。
メロディーは覚えていても、
歌詞に出てくる言葉の意味までは、案外知らないものです。
ひとつずつ意味を知ると、いつもの歌がぐっと味わい深くなりますよ。
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七夕の歌「たなばたさま」とは?
「たなばたさま」は、
七夕といえば必ずといっていいほど歌われる、日本を代表する童謡・唱歌です。
この歌は1941年(昭和16年)に、権藤花代(ごんどう はなよ)が作詞し、下総皖一(しもおさ かんいち)が作曲したものです。
作詞には林柳波(はやし りゅうは)が補作詞として加わっています。
もともとは、
当時の国民学校初等科2年生(今の小学2年生)の音楽の教科書にのせるために作られた、いわゆる文部省唱歌でした。
短くて覚えやすいメロディーと、七夕らしい情景が、長く歌いつがれてきた理由です。
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「たなばたさま」の歌詞全体の意味
「たなばたさま」の歌詞
1番
ささの葉 さらさら
のきばに ゆれる
お星さま きらきら
きんぎん 砂子(すなご)2番
ごしきの たんざく
わたしが かいた
お星さま きらきら
空から みてる
歌詞は短いながら、七夕の夜の情景がぎゅっと描かれています。
全体としては、軒先に飾った笹の葉が風にさらさらと揺れ、夜空には星がきらきらと輝く、そんな七夕の美しい情景をうたった歌です。
笹飾りのそばで夜空を見上げると、天の川や星がきらめいている。
そして、五色の短冊に願い事を書いて飾る。
そんな、昔から変わらない七夕の過ごし方が、やさしい言葉で表現されているのです。
意味を知ったうえで口ずさむと、歌のなかに小さな夜空が見えてくるようですね。
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歌詞に出てくる言葉の意味
「たなばたさま」には、ふだんあまり使わない言葉がいくつか出てきます。
順番に意味を見ていきましょう。
ささのは(笹の葉)
「ささのは」は、そのまま笹の葉のことです。
七夕では笹に願い事の短冊を飾るため、歌の最初に笹の葉が登場します。
細い葉が風に揺れて、さらさらと音を立てる様子が思い浮かびますね。
のきば(軒端)
「のきば」は漢字で「軒端」と書き、屋根の端(はし)の部分、ひさしのあたりをさします。
昔は、この軒先(のきさき)に七夕の笹飾りを立てかけて飾る風習があったため、歌詞にも「のきば」が出てきます。
家の軒に笹が揺れる、昔ながらの七夕の風景を表した言葉です。
きんぎんすなご(金銀砂子)
「きんぎんすなご」は「金銀砂子」と書きます。
これは、金箔(きんぱく)や銀箔(ぎんぱく)を、砂のように細かくしたものをさす言葉です。
もともとはふすまや色紙の装飾に使われたもので、歌のなかでは天の川の星々がきらきらと輝くようすを、この金銀の砂にたとえています。
夜空いっぱいに散らばる星を、きらめく砂粒に見立てた、とても美しい表現です。
ごしきのたんざく(五色の短冊)
「ごしきのたんざく」は「五色の短冊」、つまり5つの色の短冊のことです。
この五色は、古代中国の陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)にもとづく、青・赤・黄・白・黒の5色をさします。
実際の短冊では、黒は縁起がよくないとされ、紫が使われることが多くなっています。
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1番と2番でうたわれていること
「たなばたさま」には1番と2番があり、それぞれ少し違う情景がえがかれています。
おおまかにいうと、
1番は笹飾りと星空の様子
2番は五色の短冊に願いを書く場面をうたっています。
ひとつの歌のなかで、七夕の「飾り」と「願い」の両方が表現されているのですね。
2番まで歌うと、七夕の楽しみがひととおり伝わる構成になっています。
子どもと歌うときは、「これは短冊に願いを書く場面だよ」と教えてあげると、歌への興味が深まります。
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五色の短冊の色にこめられた意味
歌に出てくる「五色の短冊」には、色ごとにちゃんとした意味があります。
これは中国の陰陽五行説に由来し、5つの色がそれぞれ徳目(人として大切な心がけ)を表すとされています。
たとえば「勉強ができるように」なら黒(紫)、「家族に感謝」なら赤、と願いに合わせて色を選ぶと、より気持ちがこもります。
色の意味を知って短冊を書くと、歌で聞く「五色の短冊」がぐっと身近に感じられますね。
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「たなばたさま」が作られた背景
この歌が生まれたのは、第二次世界大戦のさなかでした。
「たなばたさま」は1941年、国民学校初等科2年生の音楽の教科書にのせる歌として作られたといわれています。
戦時下という時代でありながら、歌そのものは戦争の色をまったく感じさせない、七夕のやさしい情景でつづられています。
子どもたちが季節の行事に親しめるようにという思いが、こめられていたのかもしれません。
時代を超えて歌いつがれてきたのは、その普遍的なやさしさゆえですね。
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なぜ七夕に笹を飾るの?歌に出てくる風習
歌詞には「笹の葉」「短冊」など、七夕ならではの風習が登場します。
七夕に笹を飾るのは、まっすぐ天に伸びる笹が神聖な植物とされ、願いを天に届けてくれると考えられてきたためです。
笹の葉が風にさらさらと鳴る音は、神様を招くともいわれてきました。
その笹に、五色の短冊や飾りを下げて願いを込める、これが七夕の基本のスタイルです。
歌は、こうした昔ながらの七夕の風習を、そのまま映しとっているのです。
子どもに歌の意味を伝えるコツ
子どもと「たなばたさま」を歌うときは、言葉の意味をひとつ添えるだけで、ぐっと楽しくなります。
むずかしく説明するより、「のきばは屋根のはしっこのことだよ」と、ひとことで伝えるのがコツです。
言葉の意味と本物の星空がつながると、子どもの記憶にしっかり残ります。
歌って終わりにせず、短冊や夜空とセットで楽しむのがおすすめです。
「たなばたさま」をもっと楽しむ豆知識
意味がわかったところで、知っているとちょっと話したくなる豆知識も紹介します。
作曲した下総皖一は、ほかにも多くの童謡や校歌を手がけた、音楽教育の分野で知られる作曲家です。
短い歌ながらメロディーがやさしく覚えやすいのは、教科書用の歌として作られたからこそです。
世代を問わず歌えるのも、長く愛されてきた理由のひとつです。
七夕の集まりや保育の場でも、意味を一緒に伝えながら歌うと、行事がより思い出深いものになります。
七夕の歌の歌詞に関するよくある質問
「たなばたさま」は誰が作った歌ですか?
作詞は権藤花代(補作詞・林柳波)、作曲は下総皖一です。1941年に発表されました。
「のきば」とはどういう意味ですか?
漢字で「軒端」と書き、屋根の端・ひさしのあたりをさします。昔はそこに笹飾りを飾りました。
「金銀砂子(きんぎんすなご)」とは何ですか?
金箔や銀箔を砂のように細かくしたもので、歌では天の川の星のきらめきをたとえています。
五色の短冊の五色とは何色ですか?
陰陽五行説にもとづく青・赤・黄・白・黒の5色です。黒は紫で代用されることが多いです。
「たなばたさま」はいつ作られた歌ですか?
1941年(昭和16年)に、国民学校初等科2年生の音楽の教科書用として作られたといわれています。
1番と2番では何が違いますか?
1番は笹飾りと星空のようす、2番は五色の短冊に願いを書く場面が中心にうたわれています。
まとめ
「たなばたさま」は、軒先に揺れる笹飾りと、きらめく星空、五色の短冊に願いを書く七夕の情景をうたった歌です。
「のきば」は屋根の端、「金銀砂子」は星のきらめき、「五色の短冊」は陰陽五行の5色、言葉の意味を知ると、聞きなれた歌がぐっと深く感じられます。
今年の七夕は、歌詞の意味を思い浮かべながら口ずさみ、夜空や短冊と一緒に楽しんでみてください。