七五三の時期が近づくと、写真スタジオの案内や周りの話で「やらないといけないもの」という空気が強くなりますよね。
費用も時間もかかるし、子どもが着物を嫌がるかもしれない。
それでもやらないと決めるのは勇気がいります。
ところが実施率を調べると、年齢と性別によってまったく違う数字が出てきました。
そこで、実際にどのくらいの家庭がやっているのかを確認したうえで、やる・やらないの二択ではない選び方までまとめました。
やらないことをすすめる記事でも、やるべきだと言う記事でもありません。
判断の材料を並べる内容です。
この記事の調査データは公表されている原典を確認し、調査主体・時期・回答数を明記したうえで引用しています。
まずは、実際の実施率から見ていきましょう。
七五三をやらない家庭はどのくらいあるのか
割合の話は、どの層に聞いたかで数字が大きく変わります。
まずは全体の傾向からです。
20代から80代までの1,000人に聞いた調査では、七五三を「お祝いしない」と答えた人が52.5%でした。
株式会社ナビットが2024年9月に行ったWebアンケートの結果です。
お参りについても、「行く・行きたい」と答えた人は44.1%にとどまっています。
ただしこの調査は20代から80代までの男女が対象で、子育て中の親に限定されていません。
子どもがいない人や、子育てを終えた世代も含まれています。
そのため、この52.5%を「子育て世代の半数がやらない」と読むのは正確ではありません。
実際に3〜7歳の子を育てている家庭に限ると、数字はまったく変わります。
次で見ていきます。
3歳の男の子は約半数がやっていない
ここが、割合の話でいちばん見落とされている部分です。
子育て中の保護者への調査では、3歳の七五三をお祝いするのは女の子94.1%に対し、男の子は48.7%でした。
BABY JOBが2023年10月31日から11月1日にかけて、保育施設探しのサービスを通じて子育て中の保護者に聞いた結果です。
設問によって回答数は67名から216名と幅があります。
やると決めた家庭では参拝も撮影も9割近くが行っています。
ところが3歳の男の子だけ、実施率が半分に落ちます。
これは、男の子は5歳が本来の年齢とされる地域が多いためです。
3歳を数えるかどうかが地域や家庭によって分かれているので、3歳でやらないことは珍しくないということになります。
やらない家庭が何割かという一つの数字より、自分の子の年齢と性別ではどうかを見るほうが実態に近くなります。
七五三をやらない理由として挙がっているもの
続いて、やらないと決めた家庭が何を理由にしているのかを整理します。
挙がっている理由は、費用・時間・子どもの体調・家庭の考え方の4つにほぼ分かれます。
どれか1つだけという家庭は少なく、いくつかが重なって「今年は見送る」という判断になっているケースが多く見られます。
費用については、初穂料の目安が5,000円から1万円程度とされています。
これに撮影と衣装が加わるため、まとまった出費になります。
ここで注意したいのは、これらがすべて「今年やるかどうか」の理由であって、「一生やらない」の理由ではないことです。
次の見出しで、その中間を見ていきます。
やる・やらないの二択ではない選び方
判断が重く感じられるのは、全部やるか何もしないかで考えているからです。
写真だけ、お参りだけ、日を分けるといった中間の形があり、負担はかなり減らせます。
実際に、春に写真撮影だけを済ませ、秋にお参りだけを別の日に行った家庭の例があります。
お参りのときは着物を借りず普段着にして、祖父母の参加も春は父方、秋は母方と分けたそうです。
食事会は外食をやめて家で済ませています。
この分け方をすると、1日で全部やろうとしたときの負担が半分以下になります。
子どもの体力の面でも、着物を着る日と歩き回る日を分けたほうが無理がありません。
なお、祖父母や義両親をどこまで呼ぶかで悩んでいる場合は、下記の記事で整理しています。
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七五三で義両親がめんどくさいときは?呼ばない家庭の割合と伝え方の順番
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両家のどちらを呼ぶかという段階で迷っているなら、こちらが近い内容です。
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七五三に祖父母を呼びたくない?もめる家ともめない家の分かれ目
七五三に祖父母を呼びたくないときの判断材料を整理しました。もめる家ともめない家の違い、前回呼んだ場合の考え方、誰がいつ伝えるか、片方だけ呼ぶ選び方、お祝い返しの目安まで解説します。
写真だけを撮ると決めた場合も、仕上がりで悩まないための確認事項があります。
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七五三写真にがっかりしたら?撮り直しの可否と今からできること
七五三写真にがっかりしたときの対処を整理しました。撮り直せる期限、手元の写真をデータで直す方法、子どもが泣いた場合の立て直し、次に撮るときの頼み方を解説します。
ご祈祷をしないお参りという形
中間の選び方のなかでも、迷いやすいのがここです。
ご祈祷を受けずに参拝するだけという形でも問題ありません。
七五三のお参りは、社殿に上がって祈祷を受ける形と、賽銭箱の前で参拝する形の両方があります。
祈祷を受けない場合は予約も初穂料も不要なので、当日の負担がかなり軽くなります。
最後の項目が実務的な注意点です。
千歳飴はご祈祷を受けた人に授与されるのが一般的で、参拝だけでは配られません。
ただし千歳飴は市販されていて、和菓子店やインターネットでも購入できます。
子どもが楽しみにしているものがあるなら、そこだけ別に用意すれば済みます。
七五三をやらないと後悔するのか
判断を迷わせているのは、後悔するかどうかだと思います。
後悔として挙がっているのはほぼ「写真が残らなかったこと」で、行事そのものをやらなかったことではありません。
やらなかった家庭から出てくる声として多いのが、3歳や5歳の姿を写真に残せなかったというものです。
その年齢の見た目は数年で変わってしまうため、あとから取り戻せません。
逆に言えば、写真さえ残っていれば後悔の大部分は避けられるということです。
参拝も食事会もせず、写真だけ撮ったという家庭が後悔しているという話はあまり出てきません。
やるかどうかで迷っているなら、まず写真だけ確保しておいて、参拝は後から決めるという順番でも間に合います。
子どもは七五三のことを覚えているのか
もうひとつ気になるのが、子ども本人にとってどうなのかという点です。
3歳や5歳の記憶はほとんど残らないため、覚えているかどうかで判断すると答えは出ません。
大人になってから「自分は七五三をやってもらっていなかった」と気づいたという話もあります。
友人の写真を見て初めて分かり、大事にされていないような気がした、という内容です。
一方で、同じ問いに対して「寂しくない」という答えも複数あります。
この点は受け取り方が人によって大きく分かれていて、一つの正解は出ていません。
つまり子どもが覚えているかどうかではなく、あとから見返せるものが残っているかどうかの話になります。
行事の規模と、残るものの量は必ずしも比例しません。
七五三をやらない場合に決めておくこと
最後に、やらないと決めた場合の実務です。
やらないと決めた場合でも、写真を撮るかどうかと、周囲にどう伝えるかは先に決めておくほうが後で困りません。
とくに祖父母がお祝いを用意している場合、当日になって「何もしない」と伝えると行き違いになります。
1つ目が意外と大事です。
「今年は見送る」と「うちはやらない」では、周囲への伝え方も、子どもへの説明も変わります。
3歳を見送って5歳や7歳でやる家庭は珍しくありません。
一度決めたら変えられないものではないので、その年の状況で判断して構いません。
七五三をやらないことに関するよくある質問
七五三をやらないのは変ですか?
決まりはありません。子育て中の保護者への調査では、3歳でお祝いするのは女の子94.1%に対し男の子は48.7%で、年齢と性別によって実施率が大きく違っています。
やらない家庭はどのくらいありますか?
20〜80代の1,000人に聞いた調査では「お祝いしない」が52.5%でしたが、これは子育て中の親に限定した数字ではありません。実際に3〜7歳の子がいる家庭では実施率がもっと高くなります。
3歳の男の子はやらなくてもいいですか?
男の子は5歳が本来の年齢とされる地域が多く、3歳を数えるかどうかは地域や家庭で分かれています。調査でも3歳男児の実施率は48.7%と約半数です。
やらないと後悔しますか?
後悔として挙がるのはほぼ「写真が残らなかったこと」です。参拝や食事会をせず写真だけ撮った家庭が後悔しているという話はあまり出てきません。
写真だけでもいいですか?
問題ありません。写真とお参りを別の日にする、写真だけプロに頼んでお参りは普段着で行くなど、分ける形が取れます。
ご祈祷をしなくてもいいですか?
賽銭箱の前で参拝するだけでも構いません。予約も初穂料も不要で、待ち時間がないぶん子どもの負担も軽くなります。
ご祈祷を受けないと千歳飴はもらえませんか?
一般に千歳飴はご祈祷を受けた人に授与されるため、参拝だけでは配られません。市販品が和菓子店やインターネットで購入できます。
一度やらないと決めたら次もやらないほうがいいですか?
そんなことはありません。3歳を見送って5歳や7歳でやる家庭は珍しくないので、その年の状況で判断して構いません。
まとめ
七五三をやらない家庭がどのくらいあるかという問いには、一つの数字では答えられませんでした。
20〜80代の一般調査では「お祝いしない」が52.5%ですが、子育て中の保護者に限れば参拝も撮影も9割近くが行っています。そして3歳の男の子だけ、実施率が48.7%と半分に落ちます。
つまり「やらない家庭は何割か」を気にするより、自分の子の年齢と性別ではどうなのかを見るほうが、判断の材料としては役に立ちます。
3歳の男の子なら、やらないことは半数と同じ選択です。
そして迷いが重くなるのは、全部やるか何もしないかで考えているときでした。
写真とお参りを別の日にする、ご祈祷を受けずに参拝だけにする、時期を11月からずらす。
後悔として挙がるのはほぼ写真のことなので、そこだけ確保しておけば、残りはその年の状況で決めて構いません。