年末が近づくと、その予定だけが重くのしかかる。
行けば気を張り続けて、台所に立ちっぱなしで、帰ってきたら疲れだけが残る。
行きたくないと言えないまま、また今年も同じ日程が組まれていく。
ところが数字を見ると、夫の実家へ帰省していない人は46.7%いました。
泊まっている人にいたっては、4人に1人強しかいません。
この記事では、まず現状を数字で押さえたうえで、泊まらない形と、いきなりやめずに減らしていく方法までを並べました。
行くべきだと諭す記事でも、やめてしまえと勧める記事でもありません。
毎年同じ日程が自動的に組まれていく状態を、自分で決められる状態に変えるための内容です。
この記事の調査データは公表されている原典を確認し、実施主体・時期・回答数を明記したうえで引用しています。
まずは、みんながどうしているのかから見ていきましょう。
夫の実家に帰省していない人は46.7%いる
行かないのは自分だけではないか、というところから確かめます。
夫の実家への帰省について聞いた調査では、「帰省しない」が46.7%で最も多い回答でした。
ママスタセレクトが2024年6月15日から16日にかけて、子どもがいる人と妊娠中の人1,055名に実施したインターネット調査による数字です。
半数近くが帰省していません。
「行かないなんて非常識では」という前提が、実際の数字とずれています。
そして注目したいのが下の2つです。
泊まっている人は合わせて27.5%しかいません。
4人に1人強です。
行きたくないと悩んでいる人の多くが想像している「泊まりで数日いる」形は、いまや少数派になっています。
「泊まらない」という道が4分の1を占めている
行かないか、泊まりで行くか。
その間に選択肢があります。
ホテルに泊まるか日帰りにするという形を選んでいる人が25.8%います。
先ほどと同じ調査の数字です。
帰省しない46.7%に次いで2番目に多い回答で、1〜2泊する人(18.2%)より多くなっています。
宿泊費はかかりますが、朝から晩まで気を張り続ける時間と、翌朝また同じ空気で目を覚ます負担が消えます。
義父母の側から「ホテルのほうがお互い気楽」と提案されるケースもあります。
行かないと決めるのは勇気がいります。
ところが「泊まらない」だけなら、行くこと自体は変えていないので切り出しやすくなります。
まずここから動かすほうが現実的です。
行きたくなくなるのは、扱いの差が積み重なるから
理由の話に移ります。
挙がっているのは家事の量だけではありません。
行かないと決めた人の話に共通しているのは、同じ場にいながら自分だけ扱いが違うという経験でした。
20年以上お盆と正月に帰省していた人は、義妹の家族ばかりが持ち上げられ、自分の家族は引き立て役のようだったと書いています。
別の人は、義両親が実の子にしか話を振らず、「夕食会の間中ずっと透明人間だった」と表現していました。
もう一つ、経済的な非対称を挙げている人もいます。
結婚祝いも御祝儀も最低限だったのに、時間と気持ちの負担だけが一方的にかかる、という状況です。
「もらっているから行かなければ」と自分に言い聞かせている人ほど、この収支を一度確かめてみる価値があります。
受け取っているものより出しているもののほうが大きいなら、その理由はもう成立していません。
夫に伝わらないのは、同じ言葉の重さが違うから
いちばん詰まるのがここです。
理由には説明がつきます。
同じことを言われても、実の子と配偶者では受け取り方がまったく違います。
帰省をやめると夫に宣言した人が、こう書いていました。
「自分の親やきょうだいなので、同じことを嫁に言うのと旦那に言うのとでは受け取り方が違う。
旦那は流せるような案件でも、こちらは我慢に我慢を重ねている」。
だから「別に普通じゃない?」という反応が返ってきます。
悪気があるのではなく、同じ出来事が違う重さで届いているだけです。
伝えるときは、出来事ではなく自分の状態を伝えるほうが通ります。
「お義母さんにこう言われた」ではなく「毎年この日程が決まると年末まで眠れない」のように、事実の評価ではなく自分に起きていることを話す形です。
評価の話にすると「そんなつもりはないと思う」で終わってしまいます。
いきなりやめずに、頻度を落とす
一度でゼロにしなくても構いません。
実際にそうした人がいます。
2か月に1度を4か月に1度にし、次に盆と正月だけにして、最後にやめたという進め方があります。
10年続けた末にこの形を取った人の記録です。
仕事が忙しいこともあり、疲れているのに嫌いな人へ時間をかけて会いに行くのは意味がないと気づいた、と書かれていました。
急にゼロにすると理由を探されます。
少しずつ間隔が空いていく形なら、相手の側にも心構えができます。
この進め方は贈り物をやめるときと同じ構造です。
年末年始の付き合いを全体として見直したい場合は、
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も同じ考え方で整理しています。
行くと決めた場合に、決めておくこと
行く年もあります。
その場合は先に条件を決めておきます。
日程と滞在時間を、行く前に夫と決めておくだけで負担はかなり変わります。
現地で「もう1泊していけば」と言われてから断るのは難しくなります。
着く前に帰る時間が決まっていれば、その場の空気に流されません。
4つ目が大事です。
断る役を夫にしておけば、その場でこちらが悪者になりません。
逆にここを決めていないと、毎回こちらが返事をすることになります。
どちらの実家に何日ずつ行くかという配分の決め方は、
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にまとめました。
義実家で出されるおせちが負担な場合は、断り方を別にまとめています。
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断るときに使わないほうがいい理由
伝え方には、選ばないほうがいい形があります。
その場しのぎの嘘は、翌年から使えなくなります。
「今年は仕事で」「旅行に行くので」という断り方はよく挙がりますが、事実でない場合は毎年新しい理由が必要になります。
しかも一度使うと、翌年に本当の事情ができたときに信じてもらえません。
3つ目は特に注意が必要です。
不満を理由にすると、話が帰省から人格の評価に移ってしまいます。
思っていても、伝える理由には使わないでください。
代わりに使えるのが、状況を理由にする形です。
「今年は自宅で過ごすことにした」と決定として伝えるほうが、翌年以降も同じ形で通せます。
気持ちそのものは、夫にだけ伝えれば足ります。
なお、行きたくない気持ちの整理そのものは
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でお盆を例に扱っています。
夫婦が別々に帰る形については
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迎える側も負担を感じていることがある
見落とされがちですが、これを知ると気持ちが軽くなります。
来てもらう側にも準備と片付けの負担があり、大変だと感じている人がいます。
本家の長女として親戚を迎え続けてきた人が、こう書いていました。
何日も前から買い出しをして布団を干し、みんなが帰ったあとは片付けをする。
「来るほうはラクでいいなぁとずっと思っていました」。
つまり、帰省は片方だけが我慢している行事とは限りません。
義父母の側が本音では負担に感じている可能性もあります。
だとすれば、行かないことが必ずしも相手を落胆させるとも限りません。
「来なくていいなら助かる」と思われている場合すらあります。
罪悪感だけで通い続けているなら、一度その前提を疑ってみる価値はあります。
行くのをやめたあと、どうなるか
最後に、決断の先の話です。
10年以上前に帰省をやめた人は、お盆や正月が憂鬱ではなくなったと書いています。
決定打は、産後に夫が義両親との間に入ってくれなかったことでした。
知人から「無理に行かなくてもいい」と言われて気持ちが軽くなり、以来一度も行っていません。
夫婦それぞれが自分の実家へ帰る形にした人からは、「心が穏やかになり、夫婦で出かける回数が増えて幸福度も上がった」という報告も出ています。
一方で、「一度は帰ってみてから決めては」「今後のことを考えて帰るべき」という声も実際にあります。
どちらが正しいという答えはありません。
ただ、やめた側の記録が残っていること自体が、それが取れる選択肢だという証拠ではあります。
なお、帰省をやめると年末年始を自宅で過ごすことになります。
その時間の扱い方は下記で整理しました。
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年末年始が一人ぼっちになるときは?割合と先に決めておくこと
年末年始を一人で過ごすことになったときの整理です。一人で過ごす人の割合、この時期だけ寂しくなる理由、開いている場所や食事を先に決めておく方法を解説します。
正月の義実家帰省に関するよくある質問
正月に義実家へ行かないのは非常識ですか?
1,055名への調査では、夫の実家へ「帰省しない」と答えた人が46.7%で最も多い回答でした。半数近くが行っていないので、例外的な選択ではありません。
泊まらずに済ませてもいいですか?
「ホテル宿泊または日帰り」を選んでいる人が25.8%で、1〜2泊する人(18.2%)より多くなっています。泊まらない形はすでに定着しています。
何泊するのが普通ですか?
泊まっている人は1〜2泊が18.2%、3泊以上が9.3%で、合わせて27.5%です。泊まりで数日いる形は少数派になっています。
元旦に行かないとだめですか?
決まりはありません。大みそかと三が日を外して別の日に行く形も取れます。日程をずらすほうが、行かないと決めるより切り出しやすくなります。
夫が分かってくれません。
実の子と配偶者では、同じ出来事の受け取り方が違います。出来事の評価ではなく「この日程が決まると年末まで眠れない」のように自分の状態を伝えるほうが通ります。
いきなりやめてもいいですか?
会う回数を半分にする、盆と正月だけにする、泊まりをやめる、と段階を踏んだ実例があります。急にゼロにすると理由を探されるので、間隔を空けていく形のほうが揉めにくくなります。
断るときは何と言えばいいですか?
事実でない予定を理由にすると翌年から使えなくなります。「今年は自宅で過ごすことにした」と決定として伝えるほうが、翌年以降も同じ形で通せます。
行かないと義父母は残念に思いますか?
迎える側にも買い出し・布団の用意・片付けの負担があります。本音では負担に感じている場合もあるので、必ずしも落胆させるとは限りません。
まとめ
正月に義実家へ行きたくないという気持ちは、少数派のものではありませんでした。
夫の実家へ「帰省しない」と答えた人は46.7%で、最も多い回答です。
そして泊まっている人は27.5%しかいません。
行きたくないと悩んでいる人が思い浮かべている「泊まりで数日いる」形は、もう当たり前ではなくなっています。
行かないか泊まりで行くかの二択にする必要もありません。
ホテルか日帰りという形を選んでいる人が25.8%いて、これは1〜2泊する人より多い数字でした。
行くこと自体は変えずに滞在時間だけ削れるので、いちばん切り出しやすい変更です。
夫に伝わらないのにも理由があります。
実の子にとっては流せる出来事が、配偶者にとっては積み重なっていく。
悪気ではなく、同じことが違う重さで届いているだけです。
だから伝えるときは、出来事の評価ではなく自分に起きていることを話してください。
そして忘れたくないのが、迎える側にも準備と片付けの負担があることです。
帰省は片方だけが我慢している行事とは限りません。
罪悪感だけで毎年通い続けているなら、その前提から確かめてみてください。
変えたいのは行くかどうかではなく、毎年自動的に同じ日程が決まっていく状態のほうです。